2023年のFeelosopher’s Path

Adventure continues…冒険は続きます

「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。
(If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.)- アイザック・ニュートン

私たちFPコミュニティーはこれまでの10年間で、生徒たちや保護者そして家族で雪山登山をしたり、極寒のキャンプ地へ冒険に出たり、屋久島縦走やしなまみ海道でアウトドアEDUCATIONを開催したり、アメリカサマーキャンプに参加したり、中山道や東海道を野宿しながら500km近くも歩いたり、槍ヶ岳、奥穂高やジャンダルを目指してきました。ですが、これはFP設立1年目からできた訳ではありません。

毎年段々と大きな冒険にチャレンジできるようになったのは、FP設立1年目から縁でつながり一緒に活動してくださった保護者や生徒たちと一緒に、安心と安全なコミュニティーを築きながらひたすらに「快適ゾーンの外へ」出ることを目指してきたからです。

この夏、エリンと一緒にFP10年という頂きに立ったその先には沢山の頂が見えてきました。

「叡智をつなげる」

冒険と同様に、私も1年目から教育のことがわかっている訳ではありませんでした。

長年教育を先導してきた教育者たちが私と時間を共にしてくれることで、私に叡智をつないでくださいました。

公私に渡り「教育哲学・人生価値観の共有」をしてくださいました。

私たちはこれまで先人の肩に乗らせてもらいました。これからの11年目からは、私たちが先人になること。多くの人たちに私たちの肩に乗ってもらうことです。

それは「誇れる冒険教育でコミュニティーと共に成長していく素晴らしさを魅せること」です。コミュニティーを通して、共に成長していく素晴らしさを魅せることです。そして、成長の機会を通して、子育てをより豊かにしていくことです。

この先、僕らの肩に乗っていくのは、決してFPの保護者や生徒たちだけではなく、これから子育てをしていく世代、枠の外の教育を必要としているご家族や教育者たちです。子育ては唯一無二なので、そっくりそのまま参考にはならないでしょう。でも、力強く進んでいる私たちの姿は「大きなインスピレーション」になります。

FPは「The whole family approach – 家族全員アプローチ」

世界には色々な教育がありますが、一番大切なのは、常に「未来を築いていく子供たちが心身ともに健全に成長しているか」です。

そして、もうひとつ大切なのは「子育てをしている私たちの心身ともに健康でいるか」です。

The whole child approachとは、 子供のアカデミックな面だけではなく、心身ともの健康を含め、社交面、感情面、身体的面での成長、そして、その子の健全な成長にとって何が必要かを継続して見極めていくアプローチです。これは、短期的なものではなく、長期的な関わり合いを必要とするアプローチです。

FPコミュニティーでは、その枠を広げたThe whole family approach 家族全員の心身ともの健康を含め、社交面、感情面、身体的面での成長を大切にするアプローチです。家族みんなで健全に成長していくアプローチです。

FPは「豊かな子育て」を次世代に魅せていく

この夏に感じたことがありました。それは「残念ながら、昔ほど日本は海外から興味を持たれていない」ということです。昔は海外を旅していると、旅先の知らない人たちから「日本は一度は訪れたい国なんだ。でも、物価が高いと聞くから」と言われたり、「今、日本での最先端の技術は何か?」と聞かれたりしていました。また、過去には日本の幼児教育などが注目され、わざわざ視察に訪れていた国々もありました。

日本に住んでいると、日本国内だけで注目されているものばかりを目にするし耳にします。でも、世界レベルでみた時に、日本は昔ほど世界から注目されていないように感じます。

Made in Japan(日本製品)を誇れるという僕らの世代から、次世代の子供たちには、Raised in Japan (日本育ち)日本で育ったことが誇れるようになってもらいたいです。

これから世界が魅了するのは国の子育て制度・サポートや、学校教育ではなく、「日本の親の子育て」です。国の制度や学校が不満足でも、最高な子育てをするには日本は豊かなリソースで溢れています。

比較的安全な環境である
便利な交通がある
豊かな自然に囲まれている
出会い・縁を大切にする人たちがいる
たくさんの施設や機会がある
歴史がある

まだまだあります。

世界が羨むほどの子育て環境があっても、それができない場合、その課題は私たちにあります。どこに目を向けるているかです。あるものに対して当たり前になっているかもしれません。もし、私たちが「日本にないものばかり」に目を向けず、あるものに目を向けて十分に活用したとしたら、世界が羨むほどの子育てが日本でできることでしょう。

世界から「日本はこんなに素敵な子育てができるんだ!」
世界から「日本人の親は羨ましい!こんな素敵な環境で子育てができるんだ!」
世界で子供たちは誇りを持って「自分の魅力をお裾分け」することでしょう。

子育て、学校の課題に対して、コミュニティーという形で子育てをより豊かにしていくFPの在り方は大きな社会貢献になります。

これまでの10年間のFPコミュニティーの経験を基に、これからは僕らが「巨人の肩」になること目指します。

「Expeditionary learning 冒険教育」

例えば、以前私がいたアメリカの中学校では、パッションプロジェクトは毎年中身を改善し、数年かけて磨いていきました。そのプロセスで最初のパッションプロジェクトの中身と、最後のパッションプロジェクトの中身は大きく変わっていきました。生徒たちの経験、学びをより豊かにしていけるように、私たちは会議を重ねていきました。

「Expeditionary learning 冒険教育」保護者ミーティングではFPエンリッチメント24を活用しながら、冒険教育のカリキュラムを磨いていきたいと思います。

皆さんにはカリキュラム制作を学んでいただきたいと思います。皆さんの知識、経験、見識、見方、スキル、価値観などで一緒にカリキュラム制作がより良いものになります。保護者ミーティングは冒険教育の戦略会議にしていきます!

この冒険教育のカリキュラムは引き継がれて、より磨かれていくものとなるでしょう。真っ白なキャンパスが意味するものは、Space for Growth to Space for mistakes. 成長の余白と失敗の余白です。

2023年に開始した冒険教育カリキュラムを毎年磨いていきながら、価値あるものにしていきます。

「Show your family color – 家族の色を出していこう!」

FPのご家族は本当に素敵なご家族ばかりです!もっと家族色を出していい!家族の特色。Family Color!

流れに逆らってでも、子供のニーズを見極め、「ウチの方針なので」が良いでしょう。決めた方向に思いっきり猛突進しても良いと思います。大胆に!

その時に、一緒に育んでいけるものがボイスです。ボイスは(信念や信条)です。自分にとって譲れない根幹となるものです。子供たちはこのボイスを育んでいる真っ最中です。

大人になった私たちは人生に関しての信念や信条はあります。しかし、子育てや教育に関しての信念や信条は、子供たち同様に育んでいる真っ最中です。

あまり周りのノイズ(世論、他者の意見)に耳を傾け続けると、そのボイスというのは、聞こえなくなっていきます。

決断や、行動なども、自分のボイス(信念や信条)からくるものではなく、ノイズからくるものになることでしょう。

例えば、目の前の子供のニーズを見るより、周りの雰囲気に惑わされている子育てになっていないでしょうか。

「子供の好きを応援」して、その結果、子供の「快適ゾーンを狭めていくこと」につながっていませんか?

「子供たちは成功体験の積み重ねが必要」といわれて、その結果、できることやできそうなことばかりに手をあげ、自分ができそうにもないことには萎縮していないでしょうか。

「褒めて伸ばしてあげる」ために、まわりから凄いといわれて、凄いといわれないことには手があがらないようになっていませんか。本当であれば、「自分自身を褒めて伸ばす」が良いですよね。

「自主性を育む、主体性を育む」と言いますが、それは、「子供が自分で決めること」で育まれていくのでしょうか。

「それが良いと聞いたことがあるので」「それが良いと読んだことがあるので」というような一般的に言われている「それ」が世の中の雰囲気であり、それより、目の前にいる子をみて「家族でそう決めたので」が良いでしょう。

FPの家族の色は鮮やかで、まったく異なるもの。

相違を認め合い、関わることをでシナジーを生むことができます。

1家族ではできないことでも2家族、3家族集まっていくと、想像もしていなかった素晴らしいエネルギーを作ることができます。シナジーは魅力の相互作用で生まれていきます。

家族色をさらけ出すこと。見せ合うこと。FPのご家族、みなさん鮮やかです!これまでFPで大切にしてきたものは、これからも大切にしていきます。そして、これから目指すものは次世代の子育てと教育を築いていくものです。

「Awakening Excellence. – 素晴らしさの目覚め」

5つのSELF を育んでいくこと。

① Self-Discovery 既知と未知の自分を発見、成長過程中!
② Self-Acceptance 自分を受け入れる、「自分が思う良いところも課題もひっくるめて自分ってイイナ!」
③ Self-Awareness 自分の言動を認識し、どう周りに影響を及ぼすか知ること
④ Self-Care 心身ともの健康を作る
⑤ Self-Advocate サポートもチャレンジも自身で必要性を訴え、手に入れていくこと!

全てSelfがついて「自分」ですが、実は、どれも自分一人で育んでいくことはできません。どれも仲間達、コミュニティーが必要なものです。
そして、自分を含めた「みんな」の中で、Social-Emotional Skills(自他共に関わっていくスキル)を育んでいくことができます。

自分との付き合い方が下手な場合、周りとの付き合い方、関わり合い方も下手です。しかし、Social-Emotional Skillsに磨きをかけると、自分をよく理解し、相手を理解し、関わり合うアプローチがとれるスキルです。

このSocial-Emotional Skillsは、思春期などの「自分探し真っ只中」の期間こそが大きく育んでいけるチャンスの時です。自分に精通し、そして、他者との関わり合いを通して、人生を歩んでいく。この過程で得た価値観は、子供たちを作っていくかけがえのないものです。

この価値観こそが彼らの魅力を引き出すためのものであり、背中を押し続けていくものです。自分たちに高い期待を抱いて、大胆にいきましょう!

FPのビジョン:Mindful Change-Makers for the Next Generation. – 思いやりのある次世代のための変革者になる

これからもFPのコミュニティーが、生徒たちが、家族が、多くの人たちのインスピレーションに!

今瀬博
Erin Stallings

これからのギフティッドの子育て

日本のギフティッド教育に関しては次の10年間は迷走期でしょう。

その迷走期、周りが右往左往したり、立ち止まっている中で、あなたはどういった行動を選択しますか。

ギフティッドにとってこの教育ラベルはずっと必要なものではありません。

雰囲気は霧のようなもの、子育てを見極める時に「最適なもの」が見えなくなる。

雰囲気で子育てをしているのであれば、子供に最適な機会は提供できないでしょう。

「そうやって周りもやっているので」「ギフティッドの子供たちにはそれが良いって聞いたんで」など、目の前にいる子のニーズを見極めるのではなく、周りの雰囲気での子育てをしていないだろうか。

ギフティッドの気質や特徴で似ているところがあったとしても、目の前にいるみなさんの子供は唯一無二であること。

Mutual Respect(相互の尊敬)があって初めて彼らとの教育が始まる。

1人の生徒のAwakening Excellenceに必要不可欠な要素

ここでリストしているものは、オプションではないです。ギフティッドの子育てに必要不可欠なものです。

心身ともに安心できる安全な環境

心身ともの健康をつくるウェルネス

成長過程中という状態の3年間

一番複雑になる思春期に、快適ゾーンの外にでていく機会

友達、親友ではない仲間たち

メンターとの関わり合い

内省的知能を育む取り組み

Authenticなアカデミックチャレンジ

彼らの根幹を築く感情知性教育

彼らの最適な学び方を学メタ認知教育

彼らの信条や信念を育むキャラクター教育

ソーシャルエモーショナルスキルを育む機会

生徒たちの成長を願うのではなく、大人たちが成長を魅せること

まだまだたくさんあります。

それでもあなた一人、家族だけで子育てをしますか?

「人生の素晴らしいことは快適ゾーンの外で起きている」

この概念。みなさんは聞いたことがあるでしょう。モットーにしている人たちもいるでしょう。

でも、それを自分の信条や信念の一部になっている人はどれくらいいるでしょうか。

それは、一緒に苦労や喜びが満載の成長を共にした仲間たち、先輩、後輩がいなくても、

そこで経験した自分のモノにした価値観、信念や信条、ボイスが彼らの背中を押し続けます。

その本人が本人を押し出し続ける価値観を一緒に経験することが全てです。

概念を価値観と作り変え、自分を作るものとする。

頭でっかちの子ではなく、信念や信条、自分にとってかけがえのない価値観を持つ子に育てる。

SELF-ADVOCATEができるように育てる

自分の成長に必要なサポートとチャレンジを声を大にしていえる。

親が一番の頑張りどきでしょう。色々な情報の中、色々なノイズに惑わされることなく、

目の前にいる子のニーズを見極めなくてはなりません。

なので、何かギフティッド教育を提供されるのを「待つ」のであれば、あなたの子育ては後手後手となることでしょう。

また、ギフティッド教育と称し、あなたの子供が受けられたものが、まったく自分の子のニーズを満たすものではなかったら、その後はどうしますか?

既存の物にラベルを張り替えて提供されただけのものかもしれません。

いわゆる一般的な子育てが通用しない。

「え?だってまだ、ウチの子は5歳だから、まだ大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、

しかし、その5歳児は必要な教育が必要な時期にあるということです。必要とする経験があります。

チャレンジする必要があるから「見極める」

なので、年齢は関係ありません。

当たり前の話ですが、もう一度。

誰でも、どの教育機関でもギフティッドを「対象」にできます。

でも、ギフティッドにとって最適な「教育」ができるわけではありません。

「ギフティッドの子供たちにギフティッド教育が必要」というのは半分当たっていて、半分はずれです。確かにギフティッド教育が必要かもしれませんが、必要なのは、その生徒の成長にとって必要な教育、成長においての安全な環境が必要ということです。アメリカにおいてのギフティッド教育・ギフティッドプログラムもピンキリです。質の良いものもあれば、悪いのもあります。当然のことです。

なので、その「ギフティッド」という教育ラベルに騙されないということ。ラベルにこだわらないこと。こだわるのは、自分の子供にとってベストな成長の環境、成長に必要な機会、それを一緒にしている人たちです。

保護者は、才能や能力でのマウントの取り合い、IQスコアでのマウントの取り合いをしていないでしょうか。また、悩みの共有だけで終わっていないでしょうか。ギフティッドを「理解するだけ」「理解してもらうだけ」で終わっていないでしょうか。理解するのは、あくまでも、彼らをチャレンジするためです。挑戦するためです。もし、「理解してもらいたい」という気持ちがあるのであれば、あなたが求めているものは、もしかしたら、Accomodation特別配慮かもしれません。 

彼らが必要なのは、挑戦、そして、その挑戦をしていくのに必要なCoping Mechanism(対応するメカニズム)でしょう。

そして、あなたにとってWELLNESS(心身ともの健康)は必要不可欠なもの。

どうやって心身ともの健康を作りながら、子育てをしていますか。

ギフティッドの子供たちは、必要な時期に必要なことを経験したら、その教育ラベルは剥がれます。

親はその経験を提供しないのであれば、そもそもこの教育ラベルをつけるべきではありません。

後はどんな道でも歩んでいけばいい。その時には、彼らは自分をの魅力を世界に魅せるためにSelf-Advocateができていることでしょう。たくさんの人たちを関わりあいながら、自分のミッションを達成するために必要な機会やサポートを声に出しているでしょう。

周りのノイズを聞かず 自分のボイス(信条や信念)に耳を傾ける。

ギフティッドの子育てに必要なのは、あなたのボイス(信条や信念)です。

子育てを豊かにする教育のお話:教育の機会を決めるのに、子供本人に任せなかった場合、どうなるでしょうか。

教育の機会を決めるのに、子供本人に任せなかった場合、どうなるでしょうか。
子供たちは意外なことばかりに出会います!

その中には、本人も知らなかった本人自身の以外な魅力も含まれています!

「自分で決めたことは自主的にやるのでは?」という思いがありませんか。

子供たちが自分で決めても、こちらが想像していたような自主的には取り組まない場合があります。

「本人が決めても、思ったより自主的にはやらず、結局はケツを叩く状態なんです」というようなことを聞くことがあります。

そうなると、こちらの最終的なアドバイスは、「自分で決めたことでしょ」くらいになります。

私たち大人も、自分で決めたことで自主的にできないこと、また継続できないことたくさんありますよね。

禁酒、禁煙、禁甘いもの的な。やめなくてもならないもの。

または、逆にやるもの。歩いたり、ジョギングしたり、健康に「最低週に1回は」的なものですよね。

どうやら、決めることと、継続して取り組むことはまったく異なることのようです。

本人に任せる時、子供の心身の状態が良い時でない時があります。

そして、子供の心身の状態が悪い時に「本人に任せる」「本人の人生」だからと、教育の機会の選択を本人に任せるのは果たして、子供たちにとってベストなのでしょうか。

まだまだ必要なサポートやチャレンジが必要な子供たちです。

このまだ、未完全な、何者でもない子供たちに教育の選択を一任しても良いのでしょうか。

家族会議を開き、子供の意見も聞きつつも、最終的な判断は親がした方が良いと思います。でも、それは、いつまで?義務教育期間の間で良いと思います。

大切なのは、「子ども本人が選択する」ことでも、こちらから見て「最善な選択を選ぶ」ことでもありません。

一番大切なのは、「最善な選択ができる心身の状態」に子供たち自身でなれるようにサポートしてあげることです。

それは、きっと感情知性が効いている状態です。エンパワーメントを感じている状態です。

自分にチャンスを与えることができ、まだ、足を踏み入れていない領域に一歩を出せる状態です。

辛いこともきっと糧になることだろうとすでに経験済みであり、そういった機会に手をあげられる状態です。 

Growth Mindset – 成長のマインドセットの状態です。

子供たちが物事を決める時、何を基準にしているでしょうか。

自分の快適ゾーンでしょうか。できることでしょうか。

楽なことでしょうか。想像できる範囲内のことでしょうか。

それでは、子供が感情知性を育んでいる最中はどうしたら良いか。

それは、大きな教育の機会の決断を本人に任せない。

教育の機会を子供本人任せで決めないとどうなるか。

子供たちは意外なことばかりに出会います。

その中には、本人も知らなかった本人自身の以外な魅力も含まれています。

私たちは、みんなWork in Progress – 成長過程中 

ギフティッド教育:同じ馬の絵を描く子たち

同じ馬の絵を描く?

例えば、馬の絵を描かせたら、プロ並の腕前の生徒がいるとします。すると、その生徒の絵の才能は周りから賞賛されます。結果的に、その生徒は賞賛されたい為に、同じ馬の絵を描きます。すると、その生徒は馬の絵以外は描かなくなります。それは恐怖だからです。他の事をしてもし上手くできなかったら、どうしようかと考えてしまします。だから、自分が上手にできる事だけをしてしまうので、「快適ゾーン」が広がっていきません。そういった完璧主義者のギフティッドの子供達もいます。


「鏡でなく、窓を見せる」大人は一歩下がってついていく。

子供達は情熱を持っています。
大人は子供達が情熱を持って何かに取り組んでいる時、何をしたら良いのでしょうか。それは「鏡でなく、窓を見させる」事です。

その情熱を通して、どんどん世界を広げてあげる事です。

しかし、ここで大切なのは決して、その情熱を横取りしてはいけません。

あくまでも子供の情熱であって、みなさんの情熱ではありません」

例えばこういった事はないでしょうか。子供がギターが好きで、弾いています。

よく聞くと意外と上手だったりします。すると、大人は「この子には才能があるのではないか!」と喜びます。すると、大人が率先してギターのレッスンを探してきたりします。ギターの個人レッスンの先生なども手配したりしてしまいます。クラシックのコンサートなども見つけ、連れて行ったりします。すると、残念な事に、大人の方が燃えてしまって、子供の情熱は冷めていきます。

理由はいつのまにか子供の情熱が親が横取りしているからです。
情熱ある子供に対して、与えられるものは一つです。
それは電話帳です。(ちょっと時代錯誤ですが)

自分で電話をかけさせて、どこでレッスンが受けられるかとかを調べさせます。

本当に情熱があればその情熱を止める物は何もありません。ギターレッスンの教室に自ら交渉に行かせます。要するに子供達が情熱を追求して行く上であくまでも彼ら自らが道を開いていけるように協力できるサポーターになれば良いのです。

体に汗をかき、脳に汗をかき、心に汗をかいて快適ゾーンを広げる。
それは英語で”Expand your Comfort Zone”というフレーズです。

直訳すると、「快適なゾーンを広げる」
すなわち、「新しい物事にチャレンジして自分の得意分野を増やせ」という事です。
得意分野を広げる為には新しい事にチャレンジするしかありません。快適なゾーンを広げるためには3つのチャレンジを常にしなくてはなりません。

一つ目は身体的チャレンジです。これは、マラソンしたり、ヨガしたり、空手をしたり、水泳したり、日々、習得を目指して精進します。

二つ目は教育的チャレンジです。
簡単な事ばかりしていないか。得意な科目だけ勉強していないか。勉強ばかりでなく、良いコミュニティーメンバーになれるように自分をチャレンジしているかなどです。
三つ目は感情的チャレンジです。

どのチャレンジも大切ですが、思春期の子供達はクラスで浮きたくないです。友達と衝突したくないです。問題があれば関わりたくないです。その中で、はっきりとクラス内でモヤモヤしている自分の気持ちを共有できたり、友達の目を見てしっかり正直な意見が言えたり、問題に関わって解決していくようにチャレンジします。

それぞれの分野で体に汗をかき、脳に汗をかき、心にあせをかかないとなりません。「快適なゾーンを広げろ!」このフレーズはよく子供達を鼓舞する為に使います。

“Are you still painting the same horse?」「まだ同じ馬の絵を描いているの?」

ギフティッド教育:NOT YETというとっても大切な概念

新年、新学期、新しい生活のリズム、慣れるものもあれば、取り組まなくてはならないこともあります。

子どもたちが取り組む時、私は一つだけ質問します。

それは、「みなさんは準備はできていますか」ということです。

取り組むことにコミットするのは、子どもたちだけではなく、私たちもです。

実際は、私たちのコミットメントの方が大変なのかもしれません。

そもそも、取り組まないとならない物事は、生徒たちにとっては、”NOT YET まだ…できていない”のものばかり。

でも、このNOT YETという概念はとっても大切な概念です。

「今はできていないけど、取り組めばできるようになる」ということです。

この概念は経験によって、大切な価値に変わっていきます。

でも、生徒たちが取り組んでいる時、やっぱり目につきます。

「おろそかにしている」

「だらけている」

「コミットメントが足りない」

「「やる」って言った言葉はどこいった?」と感じるかもしれません。

生徒たちは「やる」と決めても、「実行していくスキル」が伴っているわけではありません。

必ずしも、「取り組む=できていく」わけではありません。

できる日もあれば、できない日もあります。

今日できたからといって、明日も必ずできているわけではありません。

僕らの目線を「できている」「できていない」ところに向けず、「取り組んでいるか」「取り組んでいないか」に目を向け、できる限り「取り組んでいる姿にイイネ」の応援を送りましょう。それは、生徒たちにもその「プロセス重視」を大切だということを教えてあげましょう。

子どもたちが取り組むことに、あえて親は何をするか。あえて何をしないか。明確にしておくこと。何を言うか、何を言わないか。明確にしておくこと。

目につくと、指摘しがちです。そして、その指摘は口論に発展することもあります。

どんなに口論が激しくなったとしても、

「キラーステートメント」は絶対に言わないというコミットメント

「キラーステートメント」とは、

相手を傷つける言葉、取り返しのつかない言葉、後で後悔する言葉です。

例えば、学習面に取り組むとしたら、

「だから、勉強しておけばよかったでしょ」

「だから、小学校に行けばよかったでしょ」

「どうせ続かないでしょ」

「どうせやらないでしょ」

「バカなんだから」

「もっとできる子だと思った」

キラーステートメントはたくさんあります。

以上のようなキラーステートメントは生徒たちにとっては傷つくだけではなく、お父さんもお母さんもそう思っているんだと感じてしまいます。

もしかしたら、本人自身も思っていることに対して、やっぱりそうなんだと確実なものとしてしまいます。

そして、キラーステートメントは、生徒たちが「できない理由」「やらない理由」としてしまいます。

なので、

キラーステートメント」は絶対に言わないというコミットメント。

しない変わりにすること。

それは、

E-ステートメントのEはEncouragementのEです。

応援の言葉を言うコミットメント

「頑張ってるね」

「やってるね」

「取り組んでるね」

そして、「褒めて育てる」のではなく、子どもが自身に「イイネ!」を出す。

その言葉を親はエコーして増幅してあげましょう。

「頑張っているね」は、「頑張って」という一度の応援だけではなく、

「頑張りを見ている」ということを伝える言葉です。

E-ステートメントは言われれている側だけではなく、言っている側も気持ちが良いものです。

結果ではなく、取り組んでいることに「イイネ」

タイムラインは?まず2週間です。

E-ステートメントにコミットメント。

素敵な言葉で溢れる2週間にしてください。

そしてGWは振り返りとお祝い!

できているか、できていないかに目がいくと、私たちは、

「何度言ってもできないんです」

「何度言ってもわからないんです」

子どもたちは Executive Functioning Skills がそもそも備わっていません。

これは、実行機能スキルといって、タイムマネージメントだったり、段取りだったり、

準備だったり、整理整頓だったり、いわゆる、生徒スキルに直結しているもの、

または学習に直結しているものです。

このスキルを学ぶには、中学で2年も3年もかかります。

でも、目的は実行機能スキルを上達させるのがゴールではなく、「Study Smart, not just hard – 一生懸命だけではなく、賢く学ぶ」ことを実践していくことです。

よく、小学校の時に成績がよくても、中学に進学してから、成績が下がったというケースがあります。それは、勉強が難しくなったのではなく、実行機能スキルがなく、生徒スキルがないからです。

クラスにいるだけで良い成績がとれる。特に勉強しなくても良い成績がとれる、または、宿題なども次の日などの提出などの小学校生活だと、そもそも実行機能スキルが必要とされていないのです。

しかし、中学になると、教科によって先生に教え方が変わり、宿題も翌日ではなく、数日先、数週間先のもの、そして、平行して部活などがあり、中間テスト、期末テストなど、出題範囲が広く、また、前日勉強すればどうにかなるものではありません。

実行機能スキルと生徒スキルを向上すれば、学習面も生活面も向上していきます。

できるかできないかといったら、はるかに何十年も生きている僕らの方ができることでしょう。

でも、日々、成長しているか否かといったら、もしかしたら、生徒たちの方が成長しているかもしれません。

子どもたちが取り組む時、私たちも、取り組む準備とコミットメントが必要です。

「みなさんは準備はできていますか」

ギフティッド教育「Enrichment – より豊かに」!

子供たちの成長を見ていくのはとてもエキサイティングです。その中でもギフティッドの子どもたちは教育者としてはチャレンジしがいがあるグループです。簡単ではないです。でも、教育者冥利に尽きます。それは、教育者としての経験を豊かにしてくれるほど多種多様な、一筋縄では行かない子供たちだからです。

なので、「Enrichment   – より豊かに」!

機会を最大限にチャレンジしていくことで、彼らも機会への捉えたかを学んでいくことでしょう。このグループは常に教育現場で光があたっている子たちではありません。なので、光をあて、なお、彼らが輝いていける道に少しでも目線を向けていけるように一緒に歩むことは、プライスレスです。

ギフティッドの子供たちは、全ての面においてエクストラが必要な子たちです。

エクストラに精神面でのサポート、チャレンジ。エクストラで関わってくれるメンターなどなど、何かとエクストラが必要です。そして、成長過程で、そのエクストラに必要なものがどんどん変わっていきますから、「何が旬か」(この場合は、一番必要としているサポートとチャレンジのこと)です。を見極めていることが必須となります。

そして、最終的には子供たちがどんなYouth時代を過ごすか。思春期、青年期、手を離した先にどんな人たちが周りにいるか。どんな価値を持って生きている人たちがいるか。

その中で、子供たち自身も大切にしていきたい価値を持つようになります。子供時代を満喫できるように。Awakening Excellenceが本人たちができるように。

ギフティッドの子供たちは「At Risk Kids」でもあります。

よくギフティッド&タレンティッドという言葉が使われますが、ギフティドアンダーアチーバーという言葉も知る必要があります。ギフティッドの子供たちは勉強面、社会面、そして、感情面でアンダーアチーブする可能性があり、色々な面で困難があり、その影響は人格形成に影響します。

よく私は「崖っぷちを歩いている子供たち」と説明する時があります。こちらから見ていると上手く道を歩いているように見えて、「一人でも大丈夫」「サポートなしでも大丈夫」と本人たちも思いがちですが、常に向こう側は崖っぷちであり、上手く歩けているようにみえても、何でもないようなものでコケ、一気に総崩れしてしまうリスクを常にはらんでいます。

モチベーションが低い

自己肯定感が低い

学びや学校へのネガティブな態度

リスクを取ることに関して消極的

競争に関して偏った捉え方

持続力がない

ゴールに向けての取り組みをしない

孤立しがち

クラス内ではうるさく、活動を拒否

これらの状態が続いていくと、必要な機会に手をあげられず、必要なサポートも得られず

挑まれないまま進学だけしていきます。また、自分へのイメージ。自分とはどんな人なのかと存在価値を決めていくにも、ネガティブな材料ばかりの経験の上になっていきます。

安心できるコミュニティーで成長する必要性がある

長いお付き合いが必要な子たち。魂と魂のぶつかり合いが必要な子供たち。特に、思春期、青年期、必要な機会とサポートを通して、感情知性を育んでいき、自分の既知と未知を知っていくこと、そこから、自尊心を育んでいくことができ、自分の魅力を探求できる価値観を自分のコアとして身につけていくことが彼らにとって人生の財産になっていきます。

アメリカで働いていた時、“Middle school is a last shot – 中学校が最後のチャンス”とよく先生方と保護者に向けて話していました。私はその後の高校までチャンスは残っていると思っていますが、やはり、中学生あたりの経験はまだまだ魔法が効く時期。彼らが自分の存在価値に目を向け、快適ゾーンの外での自分へのチャレンジへのリスクをまだまだとれる時期です。そして、高校でより大きな機会に手をあげていく上で、クリティカルな時期になります。

どんなチャンスか。それは、成長していく上で、魅力を探求していく上で、人生を旅していく上で必要な価値観、モットー、哲学を「経験を通して学び」、背骨となる感情知性を育んでいくことです。それが、彼ら自身が「自分の背中を自分で押していく」ものとなります。その状態は、Thriving!良い意味で手がつけられない状態になります。

現状、日本では、場合によっては小学校低学年から教育がストップし、そのクリティカルな時期に辿り着かない傾向があると思います。また辿り着いたとしても、騙し騙し進んできた場合では、そのクリティカルな時期に必要な活動ができない状態になっているかもしれません。「教育自体がストップする」「騙し騙しの小中学」という状態になる。そこから、もしかしたら、「ギフティッド」という教育ラベルは、スティグマになるかもしれません。

スティグマは「烙印」「不名誉」など、自分に傷をつけ続けて、背負っていくスティグマになるかもしれません。

ギフティッドと呼ばれていたのに…

ギフティッドと呼ばれていても、他のギフティッドと比べて才能がない。

ギフティッドじゃなければいいのに

ギフティッドと呼ばれても、成績はよくない。

ギフティッドと呼ばれても、成功していない。

まずは、後にも先にもウェルネス。心身ともの健康。

そこにギフティッドの成長していく上で真のニーズがあります。アカデミックや才能だけではありません。彼らは魅力満載の子たちです。旨味が凝縮している子たちです。Awakening Excellenceへ。でも、それは心身ともの健康のもとに達成できるものです。もちろん、これは、生徒だけではなく、家族のウェルネス。

思春期を黄金期へ

魅力!魅力満載。才能というものは、彼らの魅力のほんの一部にしかすぎません。

現社会で、子供たちが表現している魅力に価値がない(日本において評価される才能ではないから)とみたとしても、将来、彼らはその魅力を価値あるものとして、社会で表現し、世界に貢献するものとなります。僕ら大人が魅力を磨いていく。背中を見せる。僕らもまだまだ足を踏み入れていない魅力の領域がたくさんあります。

どんなに灯火が消えたとしてもコミュニティーのエネルギーで再び情熱の火に灯すことができます。どんなに諦めたとしても、コミュニティーのエネルギーで、視線を上げることができます。

ギフティッド教育:「ギフティッドのABCDE」

Aspire (大志を抱く)「絶対に….やってみたい」「絶対に…になる」「世界のために……したい」ギフティッドの子供たちの中には大きな志を持っている子がいます。そして、正義感が強い子がいます。


Q. 子供がその気持ちを共有した時、あなたはどう動きますか。


Bold (画期的)「Old vs. Bold」ギフティッド教育を話す時、私はこの2つのキーワードを用います。古い体質の画一的な教育(OLD)を提供するのか、それか画期的な教育(BOLD)を提供するのか。


Q. あなたの子供のベストフィットな教育環境とは?

Celebration (お祝い)
学ぶの大好き!でも勉強大嫌いという子もいます。私:「今年はテストはありません」生徒達:「やった!」私「はい、鉛筆と消しゴム準備だけ机の上」生徒達:「テストないっていったじゃん」
私:「テストじゃないよCelebration of your knowledge(知識のお祝い) 」生徒達:「一緒じゃないかあ!」何でもお祝いにする!


Q. 学んだこと、取り組んだことを実践する機会はありますか?


Dependable (頼りになる。頼る。)ギフティッドの子供たちはクラス内で「先生の助手」の役割をさせられるケースが多いです。頼られる存在になるのは嬉しい事だけど、頼りにする存在は子供の中にどれくらい存在しますか。そして、子供は何か必要な時に、助けを求める事ができますか。

Q. 子供たちが頼り相談できる親以外の人はいますか?


Eye-Opening Experience(驚く体験)目を真ん丸くして口を大きく開けて「ワォ」、知的好奇心をくすぐられる体験をギフティッドの子供たちは欲しています。
さい意外な自分の一面に出会う経験は?


First Penguin Awardという言葉をご存知ですか。餌を求めてペンギン達は海に飛び込みますが、飛び込んだ先には必ずしも餌があるとは限りません。危険が待っている事もあります。ペンギン達は氷の端まで行きますが、その時、必ず最初に飛び込む勇気あるペンギンがいます。そのペンギンのおかげで他のペンギン達も飛び込む事ができます。飛び込み方が下手かもしれません。腹を思いっきり打っているかもしれません。でも、大切なのは「最初にやった」という事です。上手にできたかではなく、大切なのは「最初にやった」という事です。

このFirst Penguin Awardは誰も勇気がないのに、手を挙げて、最初にやった勇気ある人に与えられる賞です。

最近、皆さんは自分にこの「First Penguin Award」を与える出来事はありましたでしょうか。子供たちに話す時、過去の経験から得た教訓を話していますか。それとも、現在進行形で起きている出来事から学んだ事を子供たちに共有していますか。子供も大人も「新しい事」という機会の前では一人の人間です。同等の立場に立ちます。         

子育てを豊かにする教育のお話「話せば良いのか。離せば良いのか。」

先日ギフティッドサポートグループミーティングでギフティッド教育について話をしました。とっても抽象的です。

ギフティッド教育において目指すべき事や、親が目指すべきこと、子供たちが目指すべきこと。それは、小さな子から、大きい子まで、具体的なことは違いますので、ギフティッドの子育てで必要な概念を参加者にお話しました。

なので、きっと、消化不良でしょう。「実際に何ができるのか」でも、手元のノートには、色々な言葉が残ったはずです。じゃあ、具体的にはどうしたら良いのだろうと。具体的にできることを見極めてアクションを取る必要があります。大切なことをベースに具体的なことを考える種が増えました。

一方で午後は、スライドはほとんど紹介せず、参加者たちの知りたいことや悩みなどの話で、できる限りの具体的なアドバイスをしました。「それが聞けたんでよかったです」「これからやれる事がわかりました」と。

でも、ギフティッドに関して、ギフティッド教育についての話は午前中ほどしていないので、抽象的な言葉というのは頭に残らなかったことでしょう。それより、ノートには具体的にできることが書かれていると思います。もしかしたら、気持ちが晴れたのは、午後かもしれませんが、その具体的なアドバイスが必要な課題などは、もちろん、これからも出続けます。

そういった中で、「感情知性はどうやって育むんですか」という質問を受けました。

まずは、「会話」からでしょう。というのが私の返事でした。それは、親は悩んでいるけど、悩みについて、子供とそこまで課題については話していないということがわかったからです。また、子供の気持ちを聞いていないということがわかりました。結局最後は、「本人と話してみます」と。

快適じゃない会話をするということ。

離せば良いのか。話せば良いのか。」

実際に会っている時間のコミュニケーションは上部だけであり、本音がSNS上などのコミュニケーションと感じている子も少なくありません。いくらSNS上でのマナーやエチケットなどを教えても、守らない人は出てきます。いくら教え続けてもSNS上のトラブルは無くなりません。

また、対応として、違うクラスにする。違う担任になる。周りをいくら変えても、課題が本人にあるのであれば、同じような問題というのは生じます。

それより、子供たちには「あるべき姿を経験させる」必要があります。

「それしか選択肢がないと追い込まれた時、それ以外にも選択肢があると経験上知っていること」

お互いの方を向いて座る。

膝と膝を突き合わせる。

自分の正直な気持ちを伝えることに徹する。

相手の正直な気持ちを受け取ることに徹する。

お互いに、お互いの耳に届くように徹する。

例えば、エクスプロラーの生徒たちも何度も経験してきています。冒険中で生じた気持ち、数日たっても引っかかっていること。自分の中で、消化できない気持ちがある時、相手に伝える必要がある時、直接会って、話すことを選択します。

言葉はしどろもどろ。

目もしっかり見れない。

頭は下がりがち。

声も小さい。

伝えたいことの半分しか伝えられなかった。

でも、お互いの言葉の受け取り方の誤解や、そういった意図ではなかった。そういった意味でもなかった。でも、自分はこう受け取った、お互いに気持ちを見せ合うことの大切さを経験し続けています。僕らがいうVulnerbility です。あるがままの状態を隠さず見せる。

なので、彼らは高校に行っても、大学に行っても、就職してからも、どのようなコミュニケーションが「あるべき姿」なのか経験をしながら学んでいて、きっと仲間たちにとってインスピレーションになるでしょうし、そういうコミュニケーションが必要となった仲間たちにモラルサポートができることでしょう。

また、過去に、嫌な事をされ、馬鹿にされたのであれば、自分がされて嫌だったこと、絶対に周りにはしないということ。本当の強さは、そういった人にはなりたくない。だから、自分は人に優しくすることを「言葉」でいうのではなく、実際にしていくことでしょう。

「昔、やられたから、今、自分がやってもいい」というのは弱さです。

また、「今度、こうされたら、先生に直接話す」「今度、こう言われても、気にしないようにする」

それは、強さではなく、「対応」です。その機会が訪れてみて、その対応ができるか否かわかるような「対応」を考えているだけです。

真の強さは、そういった未来の機会で試されるわけではありません。今、現在です。

今、現在の行動が、嫌な思いをさせられた相手のような同じことをしているのか否か。また、違った選択をして、嫌ではない、人が喜んでくれるようなことをしているのか否か。現在の機会で、「真の強さ」を見られています。

ただ、その道を選ばなかった時、自分を誤魔化すことはできません。

「本当であれば、それをすることが一番なんだけど」とわかっているはずです。一番の怖さは誤魔化している自分を持ち続けることでしょう。

でも、その同じような「機会」は訪れても、「同じ機会」は2度訪れません。

だから、”Taking the high road”

正々堂々は決して、怖くないわけではないでしょう。

正しい行動をするのは、怖くないわけではないでしょう。でも、誇りに思えることでしょう。

ギフティッド教育:ギフティッドチルドレンはEXTRAORDINARY!

もし、日本で、彼らをグレーゾーンとみなす大人がいたら、何人の大人が、彼らはThrivingゾーンにいなくてはならないことを知っているでしょうか。

ギフティッドは教育ラベル必ず議論になるのが、「ギフティッドの教育ラベルを貼る必要があるか否か。」また、「ギフティッドに代わる言葉はないか。」などです。そういった中で、Extraordinaryという言葉を使う教育者もいます。

“Gifted children are extraordinary”と。

extraordinaryを辞書で調べると、こんな意味があります。
extraordinary【意味】異常な、風変わりな

しかし、extraordinaryは褒め言葉に使います。物事にも、人にも使用します。

– Your work is extraordinary  君の作品は素晴らしい。

– She is an extraordinary actor 彼女は素晴らしい女優だ。

そして、この3つは、褒め言葉に使用されます。

extraordinary 並み外れた、目を見張るもの

outstanding 素晴らしい

exceptional  格別な、並外れた


「ギフティッドはExtraordinary」と説明した場合、「ギフティッドは素晴らしい」と言っているわけではありません。ほとんどのギフティッドの子供たちは真逆の意見を持っているかもしれません。「ギフティッドは大変」「ギフティッドはしんどい」でしょう。


しかし、本人たちが望むのであれば、ギフティッドの子供たちはExtraordinaryになれる可能性、また、Extraordinaryな創造をする可能性を秘めています。

その可能性を引き出すためには、EXTRAが必要な子供たちです。

ギフティッドは、何でもエクストラが必要です!!!

エクストラのチャレンジが必要

エクストラのサポートが必要

エクストラの関わり合いが必要

エクストラの成長の機会が必要

エクストラの存在場所が必要

エクストラのメンターが必要です。

みなさんの子供や生徒は、エクストラで何が必要ですか?
今年度は、このEXTRAに何が必要かをどんどん提供してみませんか? GO BIG!!!
しかし、気をつけてください。ギフティッドの子供たちが口を揃えていうのは、「要らないのはエクストラの宿題とエクストラの期待」

多くのギフティッドの子供たちを育ててきましたが、多種多様な魅力満載の子供たちです。しかし、よく似ているところがあります。それは、彼らの状態です。大きく分けると二つです。

Thrive or Survive (力強く育っている vs 生き残ろうとしている)
ギフティッドの生徒たちが目指すべき状態は Thrivingの状態です。Thriving とは成長の機会を自ら探し、快適ゾーンの外へ自分を押し出し、失敗も成功も成長体験として、自分を認め、成長している状態です。

Thrivingしている生徒目がキラキラして、額にはうっすら汗が流れている。アイデアが溢れ出ている。何かプロジェクトを始めている。ホームセンターのおじさんが聞いたこともないようなアイデアを形にしたいと、アイデアを説明している。はじめての….というのにチャレンジしている。快適ゾーンの外に出ていく。そう、Thriving。誰も止められない。 

Survivingしている生徒目が死んでいるかもしれない。騙し騙しで学校に行っている状態。個性の爆発ではなく、個性を押し殺している。自分を表現できなくなる。浮かないように自分を騙しながら、学校に行っている。

学校で驚きはなく、繰り返しかもしれない。周りが何とか学びの灯火が消えないように知的好奇心を満たそうとしている。Surviving。チャレンジされないまま、年をとっている。学校をSurviveした後には、何が待っているのであろうか?


GO BIG or GO HOME 派手に大胆にいきましょう!Survivingの状態に居続けるのか。また、 Thrivingの状態に進んでいくのか。もし、 周りに合わせ、自分を押し殺してSurvivingの状態でいるのであれば多くのギフティッドの子供たちは、騙し騙し学校に通っていることでしょう。

学校を騙し騙し乗り切った後には、何が待っているのでしょうか。そうであれば、早い段階で GO BIG!!! 目の前にいるギフティッドの子供に必要な教育を創造していきましょう。


ギフティッド教育の教育者たちはが口を揃えていう言葉が2つあります。
1. “Meet their needs”「必要な事に応える」
ギフティッドが必要としていることは何だろうか。それは個々によって違うが、
ギフティッドの多くの生徒が必要なのはアカデミックなチャレンジではありません。彼らが必要としているのは、感情知性を育んでいくことです。

ソーシャルエモーショナルスキルを磨いていくことです。それが、ギフティッドの多くが持ち備えている特徴を諸刃の剣として、磨いていくことができます。

自信と自尊心を持つ自分本人がどんな人なのかを経験を通して知ることです。気持ちに圧倒されるのか、圧倒的なエネルギーに変えるかです。


2 “It’s all about finding his/her right fit – 最適な場所を見つける” ギフティッド教育がないからと嘆く必要はありません。

ギフティッド教育はピンキリです。

ギフティッドという名前がついていても、自分の子供に挑んでくれるかは別問題です。そして、この日本にはギフティッドという名前はついていなくても、ギフティッドの子供たちに挑める教育環境やカリキュラムがあります。

そして、そういった場所で、同じレベルで色々な物事を議論できる仲間がいるか否か。賢くても、いじめに合わないか。一つの才能を伸ばす、英才教育でなく、素晴らしい人として大きく育つコミュニティーに存在しているか。とても大切です。


私たちが一番の応援者です。今日からGO BIG!時に、私たち大人は決めつけてしまう「結局、日本の社会で生きていくから」しかし、本当にそうでしょうか。日本から出て、世界で生きていくかもしれません。しかし、日本で生きていくからという理由で育ててしまったら、世界には目が向かないかもしれませんよね。


私たちは、ギフティッドの子供たちに、窓に映り込む自分の姿ばかりではなく、その外に広がる世界を見せてあげなくてはなりません。
みなさん、GO BIG!! 派手にいきましょう!

ギフティッド教育:ギフティッドの子供たちを育てている保護者のみなさまへ

ギフティッドの子供たちを育てている保護者のみなさまへ

今年度はGO BOLD – 大胆に!!!
大きな背中を見せていきましょいう。逞しい背中を見せていきましょう。多くの子供たちはスクリーンを見て育ち、親の背中を見ていないのではないでしょうか。また、ギフティッドの子供たちに見せたい背中というのは、どういった姿でしょうか。是非、考えてみてください。

その背中に書かれていること。「Awakening Excellence – 素晴らしさの覚醒」どういった事なのでしょうか。是非、考えてみてください。

アメリカ人の多くの保護者が自分のギフティッドの子供に望んでいること、

それは、”To reach his/her full potential – 秘めているものを最大限に引き出してもらいたい”です。

– 誰が引き出すのでしょうか?

– 秘めているものはどうやって知るのでしょうか?

– 何が最大限なのでしょうか?

– どうやって引き出すのでしょうか?

– そして、なぜ?

ぜひ、考えてみてください。

そして、これを子供に望むのではなく、私たち自身に望んでいますか?

一般的に議論されている「これからの教育」、または、「これからの子育て」というのは、ギフティッドの子育てにどれくらい当てはまるでしょうか。
だから、これから?私たちが考え、実践しなくてはならないこと。

「これからギフティッドの子供たちにどうやって育てられるか」です。
「これからのギフティッドの子育て」ではなくて?
違います。

「これからギフティッドの子供たちにどうやって育てられるか」です。

ギフティッドの子供たちの才能やタレントにばかり焦点が当たりますが、この教育ラベルの下に隠れている本人はどうでしょうか。その子、本人の魅力です。ギフティッドの子供たちは、その才能やタレントとは別に、とても魅力満載の子供たちです。その魅力が凝縮されているギフティッドの子供たちを育てている保護者のみなさんは、より魅力的な親になります!

今年度は GO BOLD – 大胆に!!!
しかし、大胆に行きたい時、邪魔をしてしまう壁があります。それは、自分の思考、過去の経験、言葉、ラベルで自分を縛ってしまいがちです。子供たちはしっかり見ています!

チャレンジを目の前にしての言い訳集

1.「私はそういったタイプの人間ではないので」


子供が同じように「私はそういったタイプじゃないから」と色々なことにチャレンジしなかったら、意外な自分には出会わないですよね。

2.「昔はそういったことよくやっていたんです」
ギフティッドの子供たちは、今目の前にあるものを見ます。
3.「やってみなくてもわかる」

果たして「わかる」ことが目的なのでしょうか?色々な物事が頭の中で始まり、また完結する多くのギフティッドにとって、「何もせずにわかる」というのは、経験不足の頭でっかちになるだけです。
4.「他でチャレンジしているから、これは特にやらなくても」

子供は、親が人生を楽しんでいる姿、必死になっている姿が見たいんです。彼らにとってそれはフェアなことなんです。
5.「本当に大切なことだと思います。私には必要ありませんが、子供に是非!」

特にソーシャルエモーショナルスキルです。これは、大人になったから、備わっているわけではありませんので、大人の私たちも常に磨いていきたいですね。
ギフティッドの子供たちは声を揃えていうでしょう。「大人はチャレンジしなくてもいいの?」「それは不公平じゃないの?」「大人は快適ゾーンの外に出なくてもいいの?」「大人はずるいね」

子供たちはしっかり見ています。
Go  Bold 大胆に背中を見せている保護者は
新しい旅の楽しみ方を知った保護者、自分との関わりあう機会や時間を作っている保護者、新しい状況で子供との関わり合い方を持つ保護者、新しいマインドセットで言葉を使う保護者、人生の目指すところ明確になった保護者、教育理念がより確固たるもになった保護者、家族で過ごす時間を増やしている保護者、ボイスが強くなった保護者、フレキシブルで、リラックスできるようになった保護者。とっても魅力満載ですよね。子供たちはしっかり見ています!